マリーの部屋

人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。

マリーの部屋 ー 王子の子育て

みなさまごきげんよう。お元気でお過ごしかしら?
わたくしは今日久しぶりにお友達とお寿司をいただきにいくのよ。とても楽しみです。


先日新年早々連休がありましたわよね。
何の連休だかご存じかしら?
そう、成人の日の祝日の連休。


今年の成人の日は、わたくしにとってはとても大きな意味をもっていて。
というのも第一王子の成人式にあたりますの。
この間までちっちゃくて、泣いてばかりいた王子が成人・・・ママ、ってしがみついて離れなかった王子が成人・・・
なんだかじいんとしてしまいます。
わたくし、母になって20年たちましたのね。


この20年いろいろなことがございました。いいことも悪いことも。楽しいだけではないし、もちろんつらいだけでもない。なんというのかしら、人生のボラティリティが高くなる、そんな感じがいたします。


小さいころはとにかくお金がかかったという印象が強いですわ。私立無認可の保育園にいれておりましたし、乳母も週2回くらいやとっておりましたので、毎月王子関連の出費が30万円くらいございました(第二王子の出費も含まれています)。もちろん私のお給料の手取りなんてすぐなくなってしまいます。
小学校にはいったら、公立なので授業料もかからないし、放課後クラブも月500円くらいだし、乳母をやとう必要もございません。なんて安いのでしょうと感動したものです。しばらくして塾にも通い始めましたが、私立無認可の保育料に比べたら安いものでございました。


その後も莫大な費用がかかる、というわけではなく過ごしておりましたが・・・びっくり高額!と思ったのが留学です。
第二王子が留学していてその視察に行った、というのは以前お話したとおり。https://marienoheya.muragon.com/entry/4.html
https://marienoheya.muragon.com/entry/5.html
その前に第一王子も同じ英国の学校に留学していたのです。英国の私立学校の留学費用は本当に高い。学費だけで500万円くらいいたしましたかしら。かつ、スイスでスキーとか、贅沢すぎません?というような遠足があって、オプション料がかかるのです。もちろん参加するもしないも自由でございます。でも王子に「お友達がみーんないくから、ぼくも行きたい」と言われると・・・結局払ってしまいました。そのほかに、現地の侍女(ガーディアン)や渡航費用、長期休みのときのホームステイ、それから親が視察に行く費用もいれると、ざっと1年間で1000万円かかりました・・・みなさま、留学にいかせたい、とか気軽におっしゃいますがこんなにお金がかかるとは・・・


わたくしは転職して年収を上げることにより、あとはいままでの貯金でこの費用を賄いましたわ。
でもねえ、しみじみと思ったのです。
もし、複利5%で王子が生まれてから留学するまで15年間資金運用していたら、運用資金は約2.8倍になる計算です。ということは、かかる費用は1000万円ではなく、357万円だったということ・・・用意するのはずっと簡単だったわ!!!!!!
王子が生まれたとき、将来留学させたいなあ、と漠然と思ったものです。
そのときなぜ、357万円運用しなかったのか・・・そうしたら15年後に1000万円用意する必要はなかったのよ・・・・・


運用って、「お金」がお金をうみだすために勝手に働いてくれる、ってこと。
わたくしたちは普通に働いている。それと同時に、自分の「お金」自体が働いてくれたら、共働きみたいな感じなんじゃないかしら。と、思いますの。


ああ、ちょっと後悔してしまいます。
15年、留学資金を運用していたら、だいぶ違ったなあって。


みなさまは後悔しないようにしてくださいね。


それではごきげんよう。

スナック まりー 女子こそキャリア!女子こそ学歴!

いらっしゃ~い、こんばんは。来てくれてうれしいわ。
いいのいいの。元気な顔みせてくれるだけでいいの。
今日はゆっくりくつろいでいってね。


ほんと、最近せちがらい事件が多いわよねえ。
大阪の放火といい、電車のテロといい。
・・・ああ、確かお嬢さん受験生だったわよね。東大キャンパス前での無差別襲撃事件、自分の子が被害者だったら、と思うといたたまれないわよね。
加害者のご両親の気持ちを思ってもたまらないわよね。
きっとぜんぶウイルスのせいよ。ウイルスにこんなに幅きかされちゃって、心がささくれ立つってものよ。


お嬢様どこ受けるの?医学部!
へえお医者様になりたいんだ。いいじゃない、手に職つけられて。お勉強大変でしょう。大学受験はもう親は見守るしかないからねえ。気をもむわよねえ。


あたしねえ、今までの人生でいろいろ「これでよかったのかな~」と思い返すことはたくさんあるのよ。例えば付き合った男友達とか。他の男の子と付き合ったほうがよかったんじゃないかな、なんてね。
逆にね「思ったよりすごいよかった!」と思うこともあって。
その最大のものの一つが学歴。


あたし、高校は男女共学の進学校にいっていたの。たまたま高校3年のときとなりの席に座っていた男子が東大理3志望でむっちゃ成績よくて「東大なんて受けた人のうち3割うかるんだぜ。俺は理3だから難しいかもしれないけど、文系なんて簡単だよ。まりーが目指さないことが信じられない」と言われたわけ。あたし、成績がトップクラスでもないし、東大なんて考えもしなかったけど、そういわれたとき「そんなもの?」と思っちゃってね。うふふ、若いわよねえ。でもね結局その気になったまま、一浪して合格しちゃったのよ、東大に。


その男子は無事理3に合格したわ。何十年もあってないけど、元気かなあ。


おばあちゃんにはすごく心配されたわ。東大なんて行っちゃったら、嫁の貰い手がないとかいわれて。そして、私がジーンズばっかりはいていたからワンピース買ってくれたわよ。早く彼氏つくりなさい、なんて言ってね。当時キャンパスには銀杏並木の伝説っていうのがあったわ。大学1年の秋に銀杏が色づくころまでに彼氏ができないと、東大女子は一生結婚できないっていう伝説。失礼しちゃうわ。でも実際、たくさんいた同級生の男子たちは、いつのまにかキャンパス内に入ってくる白いワンピの女子大生たちとさっさと付き合いはじめたわ。「あたし、何か選択間違えたのかも・・・?」とよく不安に思ったわよ。せっかく合格したのに、ひどい状況だったわね・・・。


でもね、就職活動のとき私の学歴は威力を発揮した。それまでの世界、模試でも入試でも男女差なんてもちろんないわけ。なのに就職試験になったら圧倒的に「女子総合職」の枠がすくなくて。大企業の総合職(死語?)に限っていえば、男子:女子の求人比率は10:1くらい。その狭き門の選考を受ける資格を得るのに、学歴が使われていたのよ。


もちろん採用する企業にいわせれば「学歴差別なんてない」っていうわ。でもね、人気企業だと何万人という学生が受けにくるわけ。その人たち全部に会うわけにいかないじゃない。まず、面接や選考に進む人の数を絞らなきゃいけない。そのときひそかに使われるのが大学名。さっき言ったように、少なくとも当時は男子:女子の採用枠(人気企業総合職)が10:1なわけだから、女子で選考に進める人数自体が非常に少ない。
結果、女子は東大プラスちょっとくらいしかひっかからなかったのよ。そもそも選考をうけられやしないのよ。
かたや男子は東大早慶上智はもちろんGMARCHも、それ以外も、とりあえず選考の入口には立てたわけ。
差別だ、って思ったわ。


そして卒業時に驚いた。高校のとき私よりずっと成績が上位で早稲田や慶応に現役で進学した女友達が軒並み大企業の一般職に決まっていて。総合職なんてほとんどいなかったの。


社会人になって5年も働けば、学歴=仕事のでき、では全くないのはわかるわよね。ネットを見れば「自分の周囲の仕事ができない東大卒」みたいなコメントが山のようにあふれているわ。でもね、入社試験、その後の転職試験、その他いろんなところで、学歴って「ふるい」に使われているの。とくに若いうちはね。


その後、年をとってくると学歴はだんだん影をひそめてくるけど、いまだに聞かれることあるわねえ。みんな、青春時代に多くの時間を使った受験勉強の記憶が色濃く残ってるのかしら。
キャリアの入口で「女子総合職」という希少生物になれたので、なんとか生きてこられた。その後もその希少性を維持してさえいれば、希少生物の人口はどんどん減っていくので(途中で育児のために専業主婦になったりして減る)相対的な価値はあがるってわけ。


うふふ、なんだか力がはいっちゃったわ。
日本社会はまだまだ男性社会。毎年世界経済フォーラムが発表している「ジェンダー・ギャップ」指数で、日本は世界で120位よ。いわゆる先進国のなかで、いちばん男性優位社会なのよ。
その中で女子が生き抜いていくなら、学歴とか資格(医師、弁護士、会計士等、難しい資格)をもっていることで、やっと男性と同じ土俵に立てる、と思ったほうがいいわ。一度立てたら、同性のライバルはぐっと少なくなるから、それはそれで生きようはあるし。
逆に男子だったら、ある程度の学歴だったら、いかようにも生きていけそうよねえ。東大卒なんて学歴なくても生きていけるわよ。


私が言いたかったのは、お嬢さんがお医者さんを目指して受験勉強頑張っているの、すごくいいと思う、ということ。これからの人生生き抜く武器としては、女子にとってはとてつもなく大きいと思うわ。男子が持つ以上にね。


(そもそもの話として、女子が社会で総合職で活躍する=人生の幸せ、ってわけじゃないのはもちろんよ。それはまた長くなるので今度♡)


受験はこれから本格化するわよね。
とにかく毎日温かく見守ってあげて。
私も心から合格を祈っているわ。


またきてね。吉報をまってるわ。
おやすみなさい。


(その後の顛末はこちら)

マリーの部屋- お仕事の評価

みなさまごきげんよう。お元気でお過ごしかしら?
みなさまのご趣味は何かしら?
わたくしはたくさんあるけど、体を動かす系ではゴルフかしら。
スコアはやばめよ。でも、あの整備されたグリーンをお友達とお散歩しながら談笑する、そんな雰囲気が大好き。


昨日はわたくしのゴルフの先生と、両国にちゃんこをいただきにいきましたの。ちゃんこは塩とか味噌とかいろんな種類があって・・・って、普通の鍋と何が違うの???
たぶん、経営者が元お相撲さん、とか、場所が両国、とかお相撲テイストがはいった鍋やさんのことを、ちゃんこ屋、っていうんでしょうねえ。


このゴルフの先生、先生は副業兼趣味って感じで、本業は清掃業の会社を経営していらっしゃるの。なにやら、深夜3時くらいから作業して、朝には終わらせるお掃除のお仕事を受注したらしく、毎朝(夜?)2時過ぎには起床されるのですって。そのため先生とお食事にでかけるときには、わたくしも公務を早く切り上げて5時くらいにはお食事の場に行けるよう調整いたしますの。


先生は会社を経営していらっしゃって、従業員も何十人もいらっしゃるのよ。私だったら、そんな3時からの仕事、自分だけではなくて、従業員にもやってもらうわ。
でもね、かたくなにそのお仕事はご自身でやられるのよ、先生は。その理由はたくさんあるみたいでしたわ。従業員に頼みにくい、とか、その作業は早朝だからその後にラウンドできる、とか。従業員に頼みにくいといったって、お仕事なんですから、深夜手当をつけたりしてなんとかなりそうですけどね・・・。


わたくしが「ふーん」と気乗りしない(というか全く共感できない)感じでいたところ、先生はさらなる理由をおっしゃいました。


「娘たちに、父が頑張っているところを見せられていると思う」
わたくし、びっくりしてしまいました。確かに頑張っているかもしれませんが、なぜ、それが、娘たちにポジティブにとらえられる、と思われるのかしら?
もしわたくしが娘さんでしたら、「50を過ぎてまで、朝3時から仕事するなんて、むっちゃブラックだし、悲惨。ムリ」と思いますもの。でも先生は「おやじがんばっている」と尊敬されるイメージを持っていらっしゃいますの。


わたくしこの時、我が国のいろいろな職場の、根深い問題を感じましたわ。
わたくしが以前いた職場でもありましたもの。夜遅くまでパソコンに向かっている社員に対して役員が「おう、頑張っているな!」と言ったり。年度末に「彼は遅くまで会社で仕事をしたり、休日出勤もして頑張っている」と評価したり。
はっきりいって、仕事はできない、成果を出せない社員だったわ。


変な時間、休日、深夜早朝に働く=「偉い」「頑張っている」
ってまったく間違っていると思いますの。本人が仕事が楽しすぎて遅くまで会社にいるのはいいんです。でもそれは頑張っている、会社として評価する対象、というわけではない。
https://marienoheya.muragon.com/entry/7.html


仕事の評価は、あくまでアウトプット、会社にどれだけ貢献したか、ということなのではないかしら。
ただ単に、変な時間に汗を流した、ということを評価する意味はあるのかしら。


わたくしは無いと思います。
そして先生に申し上げました。
「深夜3時に働くことが、どういう意味があるのか、考えたほうがよろしいんじゃないかしら。お嬢様は、そんなブラックいやだと思っているかもしれない。経営者として(変な時間に実務をするのではなく)悠々と稼いでいるほうが、かっこいいと思うかもしれない。また社員の中には、深夜手当が出るのなら、喜んでその仕事をする人がいるかもしれない。さらに深夜3時から働いている経営者を、汗を流している、というだけで尊敬する従業員が本当に存在するのでしょうか。それより新たな提携先やビジネスを見つけたりして、会社を豊かにし、ボーナスを出すほうが尊敬されるのではないかしら?深夜3時から働いていてはそのようなことを考えるお時間もないでしょう・・・」
先生は「たしかに」とおっしゃって、理解はしてくださいました。
でも変われるのかな。
変われないかもな。
変わりたくないのかもな。


我が国の、変な時間、休日、深夜早朝に働く=「偉い」「頑張っている」
という文化は、あと10年くらいたてば消えるように思います。
なぜならそれは、上の世代の経済状況、すなわち
「稼働時間」=「アウトプット」
で経済が成長していた時代の価値観を引きずっているから。でも、それは時間とともに消えるえしょう。


長い時間働いているから、って安心している社員は、どんどん評価が下がる。
そして同時に、アウトプットを出せる社員が評価されていく。


時間ではないのよ。アウトプットですの。
わたくしが当然と思っていることを、意外と身近な方が全く知らなかったことを知って、驚いた夜でした。


みなさまごきげんよう。

マリーの部屋 ー マリーのキャリア

みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら?


今日はいままでのわたくしのお仕事のことを書いてみようかしら、と思いますの。
ほら、今は女性もみなさま、お仕事に就かれるでしょう?でも先輩女性の数は先輩男性よりずっと少ないんじゃないかなあと思って。
先輩女性の年代にあたるわたくしが自分の話をすることは、少しは参考になるかなあと。
すくなくとも、へえ、くらいには思われるのではないかしら。


若いころのわたくしは、これからは他国のことをもっと学んだほうがいいんじゃないかしら、と思い、他国の会社に勤めることにいたしましたの。
外資系の証券会社です。本社はニューヨークにございました(過去形・・・!?)


今は外資系の証券会社って入社するのが難しいと耳にいたしますが、当時は簡単だったわねえ。
唯一英語の面接はどきどきでしたが、そこはこちらから質問を嵐のようにさせていただくことによってなるべく会話形式にならないように注意いたしましたわ。
英語力がまったくありませんでしたの。


この会社でわたくし、10年を過ごしました。
いろいろありましたが・・・振り返るととっても楽しかった。
うんと前ですから、セクハラやパワハラという言葉すら普及しておりませんでした。
みなさま、夕方6時を過ぎると自分のデスクでたばこを吸う社員がいるなんて信じられないでしょう。でも、それがOKだったんです。
それから、男性営業社員が美人秘書のデスクにきて「〇〇ちゃん、いつもお仕事おつかれさま。肩でももんであげるよ。」といって肩をもんだとおもったら、「おっと手がすべった」とかいって胸を触ったり。
ええ、白昼のオフィスで、ですよ。
今だったらお縄ですわよねえ。


あら、わたくしが楽しいといっているのは、そんな昔の変な光景なのではなくて・・・
この会社、業界ではなんというのかしら、二番手、トップティアではありませんでしたの。
そのぶん、営業力がないと何も商売がとれなかったんですよねえ。
わたくし、とにかく自分の営業の武器として知識をつけようと思って、金融商品のことや市場のことはだれよりも一生懸命学びましたわ。。
男性先輩社員には、「マリー、そんなことより〇〇〇見えそうなくらい短いスカートはいて、ハイヒールで客のところにいってこい」とか言われましたけど。
・・・今だったらこれもお縄ですわよねえ。


でもね、一生懸命勉強したことで、今日も生きることができているように思いますの。
モノはいつか壊れたり消えてしまう。でも自分の中に得た知恵や知識は決して消えませんの。
それは自分の中で一生かされていく、とわたくしは思います。


実際、教科書にものっていない新しい金融商品を理解したり、日々うごく市場を見続けることはとても楽しかった。
パワハラまがいの上司や、セクハラ先輩にかこまれていても、わたくしには不思議とまったく気になりませんでしたの。
あとから振り返って気づいたのですが、だれに強制されたわけではないのですが、入社3年間は午後10時より前に会社を出ることはありませんでしたわ。
だって会社の重要書類を持ちだすことはできないでしょ?それから市場をうつす情報端末も会社にしかない。
いろんなことを学んでいて、気づいたら毎日10時になっていた、というわけ。
今は労働大臣が厳しくて?あまり残業できないと耳にしましたわ。
でも、これは当時のわたくしにとっては残業ではなかった・・・充実したすばらしい時間でしたわ。そう思うと今の若いかたはかわいそうな気もいたしますの。


そう、楽しいとき、充実しているときって時間を忘れますわよね。
そういう瞬間ってなかなか訪れない。とくにお仕事では。でも訪れたら、おもいっきりのめりこめばいいと思いますわ。命をかけて(なんてね)。
そしてそのことは、長く、長く、自分の中でいきいく、これはわたくしが保証いたしますわ。


その後もわたくしのキャリアにはいろいろなことがありましたが・・・それは機をあらためてお話させていただきます。
年を経て変わったことの一つに、自分の中にせっかく確立したこの金融知識と経験を、自分の営業成績のためだけではなく、世の中のために使いたいという思いが芽生えたことでしょうか。
我が国の人々にこの知識を使って貢献したい、と心から思うようになりましたの。
みなさま、わたくしに聞きたいこと、わたくしからほしいものは何かないかしら。


考えておいてくださいね。
それではごきげんよう!

マリーの部屋 - 入国時PCR検査 紙とデジタル


みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。
わたくし、今日は久しぶりにジムにまいりましたの。
お正月にさぼっていたので、今年はじめてのジム。
体重もしっかり増えていたので、トレーナーに優しくしぼられましたわ・・・


前回、英国視察中のエコとデジタルのついてお話いたしました。https://marienoheya.muragon.com/entry/5.html
わたくしショックをうけたまま帰国したわけですが・・・
帰国してさらにショックをうけてしまいましたの。


というのも、まず飛行機の中で我が国入国のための書類がたくさん配られて・・・
ええ、ウイルス関連のものがということですけれど。


英国入国に関しても同じような情報を提出しましたがそれはすべてオンラインでした。


空港に到着したら職員がたくさんいて、「こちらへ」と誘導されますの。
ウイルス警戒下ですから飛行機にのっていた人なんてちょっぴり。
その何倍もの職員が控えておりましたわ。
お疲れ様でございます。


その後、案内に従って進んでいくと、ものすごくたくさんのデスクの島がございましたの。
まず最初の島では、書類が整っているかどうかの確認。
わたくし、自分の名前を一か所書き忘れていたので、その場でペンで書きましたわ。
ペン・・・・久しぶりに目にしました。


その次の島では英国で取得した「陰性証明書」をお出ししました。
そうしたら職員の方が何やら新たに紙をとりだされて。
そこに、陰性証明に書かれている日付や検査方法等について、日本語で書き写しはじめましたの。


次の島にいくと、その書き写した内容が正しいかどうかチェックされる係の方がいらっしゃって。
チェックすると同時に黄色いマーカーで色をつけ、書類をまとめてホチキスでとめ、ご自分の印鑑をおされました。
マーカー、ホチキス、印鑑・・・・・久しぶりに目にしたわ・・・


その後もなんだかいろいろなデスクの島をまわったあと、やっとPCR検査へ。
PCR検査の検体をいれるプラスチック容器と書類に同じ番号のシールをはり、準備完了です。
検体をとりおわると、また担当職員のところへ。そこで、書類に書かれている内容とか、番号とか、パスポートとかいろいろチェックされましたわ。


やっと終わったと思ったら、今度は職員と一対一でアプリのインストールがはじまりました。
これは我が国での隔離期間中、国が居場所をチェックするためのツールとなるアプリでございます。
・・まあわたくしはアプリをダウンロードしたことがあるのでなんてことはなかったのですが、となりのご老人はスマホももっていらっしゃらないようで、そのレンタルからはじまり・・・
「アプリを通じて電話がかかってきたり、位置情報確認がなされます」
「このスマホは防水ですか?」
「え・・・?」
「連絡がきた時、風呂にはいっていたらどうなるんでしょう・・・」
なんだか永遠に続きそうな会話が繰り広げられていたわ。


「大丈夫です。その場合は無視していただいて、次にご連絡したときにこたえていただければ」
担当職員はとても親切で根気強かった。
こういうところはわが国民の美しいところよねえ・・・


最後に「全部終わりましたね。質問は?」という謎の確認を行うデスクを通過したあとは、PCRの検査の結果を待つだけ。


待合場所は広大で、距離もとれてよかったわ。大きなスクリーンもたくさん並んでいたので、そこに結果がというか、呼び出し番号が出るんだなあ・・・・
と思っていると、「442、443、444番の方、6番カウンターまでお越しください」と放送が・・・
えええ!スクリーンは真っ黒なまま。ひとりずつ放送で呼ばれるわけ・・・?
疲れた頭で「聞き逃さないようにしなきゃ・・・」と思いながら数十分を過ごしました。


無事陰性が判明し、やっと入国し、荷物をピックアップする場所へ。
ここまで飛行機を降りてから2時間弱かかっていたので、とうぜん荷物のレーンは停止し、すべての荷物がおろされていました。


おどろいたのは、航空会社の職員の方が、ひとりひとりの荷物をよりわけて、カートに載せておいてくれたの。
「マリー様」と書いた紙も貼ってあったわ。
こういうホスピタリティはどこの国にも負けないのよねえ・・・・


我が国のデジタル化はとても遅れている、それを確信し、ちょっとくらい気持ちになった体験でございました。


英国並みにデジタル化されていたら、職員の方の人数も数分の一でいいでしょうし、紙も一枚もいらないですし、ペンも印鑑もホチキスもいらないわ。エコよ。
さらに、膨大なデータが紙で管理されていると思うと、その光景を想像しただけで気が遠くなってしまう・・・


わたくしたち、せっかく先進国として頑張ってきたのだから、後進国にはなりたくないわよね?
もう遅いのかしら。貧しくなるしかないのかしら。


他国の方に、あの空港の風景はあまり見せたくないわ。
どうしたらいいのかしら。


ごきげんよう。