マリーの部屋

人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。

マリーの部屋 - お金のこと98 債券のほうが株より簡単な理由

みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。


私過去にも何度もこちらのブログで債券投資のことを書いているのですが、教科書的なことを易しく説明する、って内容でした。


わたくし、外資系証券会社の債券本部でキャリアをスタートしたため、債券のほうが株よりもずっと身近で簡単に思えるの。


その「簡単」に思えることを、個人投資家目線で整理してみたわ。


ポイント① 債券は、売却しなくてもお金が返ってくる
みなさま、株式投資をするとき、株が上がるとか下がるとか気にするでしょ。いろんな動きをするそれぞれの株。それで利益を得るためには、「買い値より高いところで売却する」ということが必須条件になります。
長期的に上がる、とか、〇〇さんが儲けたらしい、とかまったく関係ないのよ。
あなたがその株を、買い値より高いところで売却できるかどうか、がすべて。この売るというのがなかなか難しい。値が上がっている最中に売らなきゃいけないから。売った後さらに株価が上がって、くやしい思いをするのもいやよね。
その点債券は簡単。償還日に元本金額があなたの口座に自動的に振り込まれます。


ポイント② 債券は、買った瞬間に得られる現金の金額が確定する
債券は金融業界では、「Fixed Income(あらかじめ収入が決まっている」とよばれるの。
なぜなら、そのとおり、つまり、債券の契約書に「利払い日」「利払い金額」「償還日」「償還金額」が記載されていて、その通りにお金が振り込まれるだけだから。その金額と、買おうと思っている債券価格をくらべて、買ってもいいな、と思ったら買う。それだけ。買った瞬間に、すべての収入が確定します。


ポイント③ 国債の発行体は国家
債券といったとき、実は発行体の種類により2種類の債券があります。
国債:国が発行する債券
社債:企業や金融機関が発行する債券
国債の場合は、利払いと償還日の元本支払いを「国」が保証しています。社債の場合は、その会社が保証しています。社債の発行体に「何かあった」場合(たとえばクレディスイスのAT1債)、お金が支払われなくなることもあります。
「国が支払いを保証してくれる投資商品」は「国債」くらいしかないんです。国が発行する株はありません。ぜひこの「国の信用力」を活用して。
預金にお金をいれるよりは、日本国債を買ったほうが、1000万円上限のペイオフも関係ないし、よっぽど安全な上にクーポンがちょっとだけついたりするから、いいかもね。


ポイント④ 債券の基本投資方針は「持ち切り」
債券のことを考えるとき「金利が上がると、債券価格は下がる・・・?え?」みたいによくわからなくなると思います。本当は、個人投資家はそんなことを気にする必要は全くないのです。債券の途中売却は、(どんな証券会社でも)買取価格が非常に割高なのでおすすめしません。基本的に償還日まで保有する覚悟での購入がおススメです。そして、その覚悟で購入した場合、ポイント②で申し上げたように、口座に入ってくる金額があらかじめ確定しているわけですから、途中の価格なんて計算する意味もなくなるわけ。計算なんてせずに、予定通りお金が振り込まれるのを待てばいいのよ。


ね、債券投資って簡単でしょう。買ったら、すべてのやるべきことはおしまい。
あとは口座にお金が振り込まれるのを待つだけなの。
じつは富裕層は、株式投資より債券投資の比率が高かったりするのよ。


おいしかったものリーズ!

原宿の隠れ家イタリアン「HAUS」。
からすみたっぷりのパスタ。もちもちとした太目の生パスタアにからすみがこっくりとからみついているの。ワインが無限に飲める一品だったわ。


それではみなさまごきげんよう。

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