スナックまりー　安倍さんの事件について

2022/07/13 12:00

いらっしゃーい。
こんばんは。

はい、おしぼり。
暗い顔してるじゃない。
そうよね、金曜の安倍さんの事件に、なんだか日本国民が全員ショックをうけているわよね。

奈良の現場に、あんなにたくさん花束が供えられているし。。。供花するのに1時間並ぶんですって。
昨日のお葬式、永田町のドライブも胸がしめつけるようでした。増上寺、自民党本部、首相官邸、国会議事堂に、日本を代表する人たちが鈴なりになって、喪服をきていて。
すさまじい光景だったと思います。

（TIMEの表紙。Shinzo Abe 1954 -2022という表記に、ぐっとくるわ・・・）

あたし、いくつか今回のことについて感想を持ったの。

「とりかえしのつかないことを・・・」
あたしたちの毎日は想像していなかったことで満ちているでしょ。あ、ネギを買い忘れた、とか、旧友からたまたまラインがきて嬉しいとか、道で転んじゃったとか。
でも、そのなかに、魔物のように「リカバリーの利かない、取返しがつかないこと」がひそんでいるという、おなかの底が冷えるような怖さを感じました。
犯人のイデオロギーとか、警備が薄かったのでは？とかいくら議論して研究しても、もう安倍さんは帰ってこない。運や、運命という言葉で説明する人もいるでしょう。
いくつかの偶然は、とりかえしのつかない結果を招いてしまうという怖さを全員が感じたと思うわ。

「失うものが少ない人は、こわい」
今回の事件ですごくモヤモヤする理由のひとつに、誤解を恐れず思ったままの表現をつかうと、「被害者の大物感と、加害者の小物感のギャップ」があるように思うの。〇〇容疑者が・・とかいって出てくるネタは、どうでもいい（失礼）はなしばかり。しかも安倍さんをねらった理由は、単なる思い込みみたいだし。
そして、安倍さん襲撃がうまくいってもいかなくても、逮捕されるじゃない？それをなんとも思っていなかったのね。自分が大切にしているお仕事も、家族もいらっしゃらなかったのでしょう。財産もなかったのかな。「守るべき、失いたくないもの」がない人ってものすごく怖い。12月の大阪の心療内科放火の犯人も、家族もない無一文の方だったわよね。
失うものがない人って、とんでもない行為の代償が少なすぎるんです。

「今を楽しもう」
みんなに常に注目されてSPや警護がついていて、ついでに運もよさそうな人に、こんなとんでもないことが起こる。たぶん「こんにちは、安倍晋三です」って1130に聴衆に向かっておっしゃったときには、その数分後の運命なんて全く想像もしていなかったでしょう。
そう、人生は何が起こるかわからない。いわんや、一般人のあたしたちは。
老後に向けて資産運用とか、保険にはいるとか、将来の出世のために今をがまんとか、賢い私たちは、脳みそを使って将来を予測し、よりよい未来のために頑張ってるじゃない？
でもね、今を犠牲にしてはいけないなあって。
今幸せなことってすごく重要。
人生、何があるかわからないんだもの。
今会えるひとには会って、今やりたいことをやり、今日おいしいものを食べましょう。

「海外の反応がすごく気になる」
今回の事件に関する報道をみていると、バイデン大統領が・・、在日アメリカ大使ご家族が弔問に訪れ・・、インドは一日喪に服す、ブリンケン国務長官が急遽来日、しばらくは半旗をかかげる、とか海外の国家や要人が安倍さんの死を悼んでいるというニュースがたくさん報道されているわよね。たぶん私たちはこれらの報道を見るのが大好きだし、海外から評価されて惜しまれた安倍さんを誇りに思っていると思うの。
本当は一番悼んでいるいるのは、日本人なんだけどね。
そうやって、どんなときでも海外の反応とくに、欧米諸国の反応が気になっちゃうのって、日本人特有の変なコンプレックスだな、って改めて感じてしまいました。
私たちには、私たちのかけがえのない価値があるのよ。
いつまでも海外の反応を気にするのはやめましょうよ。

あたしの大学生の長男も、高校生の次男も今回の事件はショックだったっていってたわ。
なんで？ってきいたら、けっこう安倍さん好きだったのになーって。
地方に遊説にいったときとかに、インスタにご当地弁当とかアップしていて、感想を書いていたんですって。それが好きだったって。それに、彼が物心ついてからの首相は、ほぼ安倍さん。総理大臣＝安倍総理だって。彼らが生きた20年前後の人生のうち、9年間は、安倍さんが総理大臣だったの。
若い世代にとって、実は絶大な存在なのよ。

選挙特番を見ている私の横で、次男は終わったばかりの参議院選の選挙広告を読んでいたわ。あと数か月で18になり、選挙権を手にする次男。しっかり考えた上で、投票したい、と言っていました。
今回の事件の、せめてものポジティブな影響なのかな。

暗殺系では、二・二六事件、五・一五事件に匹敵する、被害者が大物の今回の事件。わたしたちはこの日のことを忘れないでしょう。

政治の光景も変わるでしょう。
岸田さんにとっては確実に追い風。
議席もたくさんとれたし、岸田さんをけん制する大きな力がひとつなくなったということですし。
岸田さんはじめ、この政権が、日本を「先進国にとどめておけるか」どうかしっかり見ていきたいと思うの。

日本の転落をくいとめられるかしらね・・・