マリーの部屋

人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。

マリーの部屋 - お金のこと97 インフレがある世界と老後2000万円問題

みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。


みなさま、ボーナスは振り込まれましたか?
わたくし、ボーナスを6月に受け取ったことは今まで一度もありませんの。だって、ずっと外資系で年1回のボーナスだし、日本の企業にいたときには赤字企業だったのでボーナスはなかったの。


テレビのインタビューで「ボーナスは何に使いますか?」に対する答えで最多だったのは
「預金」。
しかも預金する理由が、「最近値上げとかあって、貯めておこうかなって」


この答、全く間違っているの。
なぜなら、値上げ、つまりインフレがある世界、つまり物の値段が上昇している世界では、同じお金で買えるものがどんどん減っていってしまうから。


正しくは、
「買えるものがどんどん減るから、今のうち(値段が上がる前)に、なるべく沢山買う」
「(インフレ率と同等かそれ以上に)お金を増やすべく、資産運用をする」
ということになります。


インフレがある世界では、お金はインフレ率ぶん、目減りします。同じお金で買えるものがどんどん減るといってもいい。こわいですね。


ここでみなさま、ちょっと前に騒がれた「老後2000万円問題」を覚えていらっしゃるでしょうか。2019年の金融庁の報告書で、「老後30年生きるのなら、自身で2000万円は用意しないといけない」と書かれていて、物議をかもした件です。


この報告書を読んでみるといくつか、前提としている大事なことがあるのですが、そのうちの一つが、
「インフレを計算にいれていない」ということです。
つまり、
「老後2000万円でいいのは、2019年に引退し、その後インフレのない世界で30年生きた場合」
ということになります。
2019年より後に引退した人はそれでは足りない、という計算になります。


計算してみましょう。
毎年3%のインフレ率だったばあいの世界での計算です。



今、あなたが2000万円をもっていて(上のグラフのオレンジ色の線)、それを「預金利率ゼロ%」の銀行預金に入れておいた場合、10年後にそのお金で買えるものは、いまの1500万円相当になってしまいます。20年後には、いまの1088万円相当になってしまいます。


別の方向から見てみましょう。あなたが10年後に引退するとして、そのとき金融庁がいうように「10年後に今の2000万円相当を確保」するために、銀行預金(預金金利ゼロ)をとっておくとしたら、今2688万円必要ということになります。インフレ率3%=毎年同じお金で買えるものが3%減る、から。
20年後に引退するとして、「20年後に今の2000万円相当を確保」するために、銀行預金(預金金利ゼロ)をとっておくとしたら、今の3612万円が必要ということになります。


さらにいうと、引退した時点で「今の2000万円」相当のお金をもっていたとしても、その後生きていくには、インフレ率以上に資産を増やし続けなければあっという間に目減りしてしまう、ということになります。


このように、
インフレを上回る利率の資産運用をしないと、お金は目減りするだけ、という世界にわたしたちはいるのです。
今まではいいんです。だって、インフレがゼロだったので、お金が増えなくても買えるモノは減りませんでした。


じゃあ何を買えばいいの?と思った方はこちらをご参考にしてください。


最近いただいたおいしいもの。

親戚の仲良しの子の結婚式で訪れた、白金台プラチナ通りの「Tender House」。
新郎新婦が会場の決め手になったのが、お食事といっていただけあって、とてもおいしかったわ!
これはコースの最初の一皿、「鮪とカンパチのこぶ締め」。ソースは白みそソースと、泡醤油なの。和風のようなうまみのある、フレンチの一皿、って感じかしら。
このおいしさは日本人だからわかるのよ!という感じの、外人には秘密にしておきたいようなお皿でした。ほんと、おいしかった♪
おめでとう♪♪♪


それではみなさまごきげんよう。

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