マリーの部屋

人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。

マリーの部屋 ー お金のこと66 今年の相場

みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。


新しい年がはじまりましたわね。
2022年は近年まれにみる難しい相場でした。
金利上昇と株安で、株に投資していても、債券に投資していても下落する・・


2023年も、そうね、半年くらいは、こういう難しい相場が続くでしょう。


そこでマリーの2023年相場の見方!


全体を通して・・・・
2022年は、FRBの利上げがどれくらいで打ちどまるか、それをインフレ指標を読み解きながら予測することで、ほとんどの市場は理解できる状態でした。みーんなCPIとFRBばかりみていましたね。


2023年は一転して、ファンダメンタル経済に注目が集まるでしょう。本当に高金利やインフレで景気がわるくなるのか?このあたりでのFRBや、他の先進国の金融政策のかじ取りがすごく難しくなります。利下げまでいくのか??毎月第一金曜日の米国雇用統計が、2023年はよりいっそう注目されるでしょう。
需給のうごきに関して引き続き大切なのは、機関投資家動向をみること。気づいたことがあればTwitterで発信しますわ。個人投資家は、市場では吹けば飛ぶような存在だということを忘れないで。



株式市場
こちらは方向性はしばらく見えないけど、(米国)今の高め金利は、ボディブローのように企業の資金調達のコストにひびいてきます。さらに、ファンダメンタル経済が悪化していくようなら、株は大きく下がるでしょう。
しかし、長期的にみると、やはり米国は人口が増加しているし経済成長をしているので、買いです。


下落相場で買いますのは精神的には辛いですが、マーケットの底で買うことはだれにもできないので、こんなときこそ積み立て。
今年は、マーケットなど見ずに、積み立て投信(の手数料のやすいもの)や、ロボアド積み立てで、淡々と買うのが長期的には大きな力となってかえってくると確信します。



ドル円為替相場
以前もブログに書きましたが、ドル円はほんと、理屈では一番説明しにくい市場。足元で円高にふれていますけど、この動きは黒田日銀総裁の辞任(3月)までは続くかも。でもせいぜい120円くらいまででしょう。
なぜなら、残念ながら日本は「円経済圏」を日本国以外には広げることができなかった。つまり、長期的な「円」のゆくえは、「日本の国力」に左右されることになるからです。
国力の源は「人口」。日本の人口が減少するのは、火を見るより明らかです。いくら10万円を妊婦に配っても意味がありません。なぜなら、妊婦になれる年齢の日本人女性がすでに大きく減少しているからです。
長期的には円安はまぬかれないでしょう。
あしもとの円高局面でドル資産をある程度築いておくのはわるくないと思います。新NISAを待っている場合ではないかも?
短期的に円高、長期的に円安



債券
ドル建ての国債に関しては、もう年初から積み増すしかないと思っています。なぜなら、これ以上ドル金利が上がりそうにないから。みなさま、証券会社のHPで、米国10年金利や5年金利のチャートをぜひ見てください。ここ15年以上で、今は一番高い水準にあります。
今後金利が低下していくのは明らか、すくなくても変わらないので、このあたりでドル建てで資産の一部の利回りを確定するのはアリ中のあり、と思います。


クレジットリスクに関しては、金融機関の債券は買ってもいいかなと思います。なぜならリーマンショック後の金融規制により、金融機関はちょっとやそっとのことでは倒産しないしくみになっているから。金融機関が発行している普通社債や、劣後債は一部組み込んでいます。ただ、先進国の超大手金融機関に限定してくださいね。


社債は・・・社債を買うなら株でもいいかもしれないかな??私は個別社債には手をだしません。株との相関が高いです。
ただ、株を発行していない企業でも、債券は発行するので、そんなものがあれば、個別株のポートフォリオの一部に組み込んでもいいかもしれませんね。



その他
ここ1-2年の機関投資家の動きをみていると明らかなのは、ESG投資推進部、とかインパクト投資戦略部みたいな、ESG投資の部署が大量に設立されたということ。
各国(含日本)のESG投資に関する規制が流動的なので、まだまだどうなるかわからないけど、機関投資家の動向をみるときに、今このテーマははずせない。ESGは株式市場の新しい「ファクター」といってもいいかもしれないわ。


国際政治はもちろん、マーケットや経済においても「米中摩擦」がよく注目にあがり、ここ数十年、中国の「全人代」をモニターするのもはやっているわね。
だけど、わたしは、これからじりじりと中国経済は衰退していくのは間違いないと思っているの。なぜなら、中国では急激な人口減がはじまるから。そして、この数年は中国人はリッチで海外でお買い物とかできていましたが、世界的にみると、他の先進国に比べて「保有個人金融資産」が極めて少ない。ひと財産築く前に、人口減がはじまってしまうことになります(注 日本は逆。ひと財産、2000兆円の個人金融資産を築いた後に、人口減がはじまりました)。


中国人はまだまだ多くて、圧倒的な影響力がありますが、これから急激に人口が減っていきます。ロシアも戦争なんてやっちゃって貧しくなる一方ですし、やはり
「アメリカ一強」
がより強調されていくのではないか、そう思います。



長期の資産形成をやるうえで、1年の動きなど、小さいもの。もっと長い目で見ないと、取引コスト(けっこうでかい)ばかりかかることになります。


マリーの今年おすすめ投資行動!


ー年初からのドル建て債券買い
ー下落する中で、米国株の積み立て
ードル円が120円台になったら、なるべくたくさんドルを買っておく


こんなところかしら。

(正月に親戚たちと叔母のうちであけたワイン。10本以上空いたわね・・・。今年も元気にキッチンドランカーよ!!)


一緒にがんばりましょうね!
それではごきげんよう。

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