マリーの部屋 ー 1ドル150円突入
みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。
1ドルが150円を超えましたわね。
90年台後半から金融市場にいるわたくし。
リーマンショックをはじめ、そうとういろんな相場を見てまいりましたが、
1ドル=150円は初めて。
皆さまは、これを見て何を感じるでしょうか。
ブランドものが高くなるなあとか、海外旅行や海外留学に行きにくくなるなあ、とかかしら。
そう、円安ってことだけ考えれば、高くなった「ドル」でお買い物とかしなければいいだけなようにも感じます。
私が円安を重要視しているのは、その先に日本国内のインフレがあるから。
もちろん、インフレの原因は円安だけではありません。
でも、円安も十分大きく関係してくるのです。
日本はたくさんのものを海外から輸入して生きています。原油とかね。鉄鉱石。食べ物もそうでしょう。あとは、家畜の飼料。おいも。大豆。小麦。
製品だとiPhoneとか。
わたくしたちの毎日に欠かせないいろんなものが、輸入されています。
そのため、これらの値段が上がることによっても、それを一因としてインフレは起こってしまうのです。
インフレが起こると何が困る?
いろんな影響があると思いますが、わたしたちの日々としては、
「同じお金で買えるモノやサービスがどんどん減る」
ということになります。
わたくしね、資産運用は大切だと思っていますが、過去30年はあまりそうは思ってこなかった。
なぜなら、銀行の普通預金にお金を置いておいても、1円も利息がつきませんでしたが、インフレもなかったから、同じお金で買えるものが減りはしなかったから。ためこんでおけばべつに悪くはなかったのです。
しかし今は違います。
インフレ率 > 預金金利
つまり、預金として銀行にあずけておくと、数字こそ変わりませんが、買えるものがどんんどん減ってしまう世界にとうとう突入してしまったのです。
インフレ率 ≦ 預金金利なら資産運用しなくていい。
インフレ率 > 預金金利だから、資産運用をしたほうがいい。
インフレ率くらい、そうほんの数パーセントでいいので、なるべく資金を分散して資産運用をすることが必要です。
レバレッジ商品や、仕組債、信用取引といった「投機」は「投資」ではないので禁止。
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本当はね、インフレでも、賃金がそれ以上に上がっていけば問題ないのよ。
日本はゼロ金利な上に、賃金もあがらない。
一方アメリカはどうでしょう・・・・とググってみて、ググったことを後悔したわ。
極端な例ではありますが、ニューヨーク本社の投資銀行の新卒社員の一般的な年収は10万ドルです。
日本円にして1500万円。
日本の年収1000万円のエリートサラリーマン、ニューヨークに出張にいったら、ニューヨークの投資銀行の新卒社員よりもずっとお給料が少ない、ということになります。
テレビ報道で、「一風堂でラーメンをたべると5,000円!」とかびっくりな報道を見たことがあるかもしれません。
米投資銀行の新卒初任給が10万ドル、日本の金融機関の新卒初任給が300万円くらいと考えると、その格差は5倍。
一風堂のラーメンが日本で1000円で、ニューヨークで5000円なのは、あるいみつり合いがとれている、ともいえるのです。
こわいお話。
(私の行きつけの茅場町のお寿司屋さん、「菊寿司」でいただいたサンマ!。脂がのっていて本当においしかった。)
せめて日本の漁師さんがとってくれる、おいしいお魚とかは値上がりしないでほしいわ。
それではみなさま、ごきげんよう。