マリーの部屋 ー お金のこと㊽ 為替激動戦記 その4 いまの相場
みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。
3回シリーズで終わらなくて、4回目の今回。
そう、一番大切な足もとの為替レートです。
①のメキシコ危機後戻り、②の長期メガ円安トレとき、④の米国金利緩和・・・と、わたくしたちは円安を経験してきました。
そして、②の長期メガトレンド円安のときと、今のあしもと、⑥では、「為替介入」をいたしました。
②、1998年は、協調介入で10円、その後のLTCMで20円、いっきに円高になりました。
⑥いまの急激な円高 半年で約30円 米国の利上げ 危機時の円買いの消滅
今の⑥のとき、このときも④と同様、米国の金融緩和がきっかけとなった円安なわけですが、20円ほど、短期間で円安になったのが特徴的です。
わたしね、長年為替をみてきて、今年はおどろいたことがひとつ。
それは、ロシアウクライナ戦争。
湾岸戦争とか、金融危機だとか、なんか世界的に「やばい」ことが起きたとき、そんなときにいつも、「逃避通貨」として買われていたのが、日本円。
それなのに、今回のロシアウクライナ戦争勃発のときは、円がまったく変われませんでした。
わたしにとっては、これははじめての経験。
こんな、有事に円が買われないだなんて。
日本の国力の低下を、象徴するような事象だと思います。
有事の円買いがなされないまま、アメリカの利上げの影響をうけて、日本円はものすごく安くなってしまいました・・・。
そして9月22日に、24年ぶりの円買いドル売りの政府日銀単独介入が行われました。
もちろん、米国債を売ることによってドル売りするわけですから、アメリカにお伺いをたてます。
アメリカは協調介入はしないものの、日本の為替介入を「容認」
その効果は、26日にはほぼなくなってしまいました。
アメリカが容認する範囲、外貨準備の範囲で円買いドル売りの為替介入をやる可能性はありますが、いずれにせよ限界があるでしょう。
そして、日本にとって「ドル」という基軸通貨の保有残高が減るということは、長期的に日銀のバランスシートの耐久力を低めることになります。
つまり、より円安に動きやすくなるということです。
なかなか円高に振れる理由がみつかりませんが、理屈だけでは動かないのがこの市場。
私は、何か突発的な理由で円高に大きく振れることがあったら、ドルを買おうと思います。
みなさまはどうなさいますか?
それではごきげんよう。
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