マリーの部屋 ー お金のこと⑳ ESG投資
みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。
ESGってきいたことある?
今世界中で注目されている単語。
企業が安定的、継続的に成長するためには
E Environment(環境)
S Social(社会)
G Governance(ガバナンス)
が大切という考え方。
とくにEnveironment(環境)関連では、「地球環境破壊」などが注目されて、いまの若い世代や、その下の世代に「生きづらい地球環境」を残してはいけないということが声高に叫ばれていますわね。
わたくしも、本当にそう思うわ。王子達、王子の子や孫が、健康を害したり生きにくい地球になってしまっては困りますもの。
(美しい沖縄の海!)
いままで、こういう「地球環境を守ろう!」とか、Socialの分野では「貧困をなくそう」とか「男女平等、賃金格差を是正しよう」、ガバナンスの分野では「取締役会や経営の透明化」「株主に加え、従業員や取引先の権利保護」といったことは、
なんとなく
”活動家”
みたいな人達が担っていらっしゃって、あんまり実際の企業活動では注目されてきませんでした。
活動家としては、スウェーデンの環境活動家のグレタさんが有名ですわ。
(イギリスのいなかの風景)
しかし、2015年にサミットでSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、そこで17個のゴールが設定されたのですが、その達成のためにESGがとても大切ってことになりましたの。
そのころから、ESG関連のいろんなことにお金が回りはじめました。
日本でも「ESGファンド」とか「サステナブルファンド」みたいな金融商品がたくさん出され始めたのもこのころから。
個人投資家にむけて、「将来の地球や世界に貢献するような企業に投資しましょう!」
と訴えてきました。
こういうESGファンド、もっていらっしゃる方もいらっしゃるんじゃないかしら。
さらに2020年に、日本でスチュワードシップ・コードが改定(金融庁)されてからは、プロの機関投資家たちも、ただ「もうかりそう」ということで投資するだけではなく、ちゃんとESGを意識して投資しなければいけないという方向が明確になりましたの。
機関投資家のお金が流れ込んでくるきっかけとなりました。
そして2020年10月に、当時の菅首相が「カーボンニュートラル宣言」をしました。
それまで、なんとなくESGといっても火力発電とか避けられないし、温室効果ガスをだすのはしょうがない、みたいな雰囲気が日本には漂っていましたが、
菅首相が「カーボンニュートラル宣言」をしたことをきっかけに
日本国内に「逃げられない」という雰囲気がこのころから明確にただよいはじめたのは確かです。
影響力のある機関投資家たちがそれぞれ「サステナブル担当執行役員」とか急に設置したりして。
プロたちがまじめに「投資」でESGを考慮するということを、はじめられました。
同時に、それ以前から個人向けに発売されていたような「ESGファンド」「サステナブルファンド」も研究されて、
「これ、本当にESGファンド??」みたいな、インチキというか、ちゃんとESGが考慮されていないようなファンドもたくさん発見されてしまいました。
(瀬戸内海。満月の夜。)
だれでも、地球環境保護とか、世界の貧困のために何かしたいという気持ちはあるじゃない?
寄付をしなくても、自分の将来のための「資産運用」でそういうことについでに貢献できたら、こんないいことはないですわよね。
こういう個人の良心をゆさぶるファンドが、お金をあつめやすかったのもあり、猫も杓子も投信に「ESG」とか「サステナブル」という名前をつけて販売していた”ちょっといいかげん”な実態が明らかになってきました。
こういう行為、つまり見せかけのESGのことを「グリーン ウォッシュ」とよびます。
(ホワイト ウォッシュ=みせかけ というのが語源のようですわ)
世界を見渡すと、日本はESG投資ではすごく後進国です。
地球環境破壊や温暖化にすでに影響をうけまくっている欧州が、この分野では最先端ですわ。
わたくしが前お仕事をしていた会社のロンドン本社でのこと。
北欧の機関投資家が会議をするためにいらっしゃって。
そのとき冷たいお飲み物をストローと一緒にお出ししたの。
そのストローがプラスチックで・・・
北欧の機関投資家は、「環境破壊につながるような、サステナブルではない、プラスチックをいまでもこうやって使っているなんて!!」とおっしゃって、
怒って帰ってしまったことがありました。
それをきっかけに、ロンドン本社はもちろんのこと、わたくしがいた日本支店でも、ストローがすべて紙になり、クリアファイルが廃止されました(紙ファイルになりました)。
えー紙のストローなんて使いにくい・・・と思ったものでしたが、その後日本のカフェでも次々とストローが紙に。
あしもとでは、コンビニのプラスチックのスプーンとかとうとう問題にもなりましたしね。
日本の機関投資家や、個人向けの投信をつくるような運用会社・証券会社も、つぎつぎと欧州の事例や規制を勉強して
グリーンウォッシュ
といわれないよう、気を付けるようになりました。
わたくしたちも、自分の投資が地球や未来の人たちの幸せにつながったらうれしいわよね。
たんに「ESG」とか「サステナブル」という言葉をうのみにせず
どんなところがそうなのか、お調べになったり、販売ご担当者にご質問なさってください。
それが将来の地球、私たちの幸せにつながります♡
素敵なことよね。
ごきげんよう。
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