マリーの部屋 ー マリーのキャリア
みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら?
今日はいままでのわたくしのお仕事のことを書いてみようかしら、と思いますの。
ほら、今は女性もみなさま、お仕事に就かれるでしょう?でも先輩女性の数は先輩男性よりずっと少ないんじゃないかなあと思って。
先輩女性の年代にあたるわたくしが自分の話をすることは、少しは参考になるかなあと。
すくなくとも、へえ、くらいには思われるのではないかしら。
若いころのわたくしは、これからは他国のことをもっと学んだほうがいいんじゃないかしら、と思い、他国の会社に勤めることにいたしましたの。
外資系の証券会社です。本社はニューヨークにございました(過去形・・・!?)
今は外資系の証券会社って入社するのが難しいと耳にいたしますが、当時は簡単だったわねえ。
唯一英語の面接はどきどきでしたが、そこはこちらから質問を嵐のようにさせていただくことによってなるべく会話形式にならないように注意いたしましたわ。
英語力がまったくありませんでしたの。
この会社でわたくし、10年を過ごしました。
いろいろありましたが・・・振り返るととっても楽しかった。
うんと前ですから、セクハラやパワハラという言葉すら普及しておりませんでした。
みなさま、夕方6時を過ぎると自分のデスクでたばこを吸う社員がいるなんて信じられないでしょう。でも、それがOKだったんです。
それから、男性営業社員が美人秘書のデスクにきて「〇〇ちゃん、いつもお仕事おつかれさま。肩でももんであげるよ。」といって肩をもんだとおもったら、「おっと手がすべった」とかいって胸を触ったり。
ええ、白昼のオフィスで、ですよ。
今だったらお縄ですわよねえ。
あら、わたくしが楽しいといっているのは、そんな昔の変な光景なのではなくて・・・
この会社、業界ではなんというのかしら、二番手、トップティアではありませんでしたの。
そのぶん、営業力がないと何も商売がとれなかったんですよねえ。
わたくし、とにかく自分の営業の武器として知識をつけようと思って、金融商品のことや市場のことはだれよりも一生懸命学びましたわ。。
男性先輩社員には、「マリー、そんなことより〇〇〇見えそうなくらい短いスカートはいて、ハイヒールで客のところにいってこい」とか言われましたけど。
・・・今だったらこれもお縄ですわよねえ。
でもね、一生懸命勉強したことで、今日も生きることができているように思いますの。
モノはいつか壊れたり消えてしまう。でも自分の中に得た知恵や知識は決して消えませんの。
それは自分の中で一生かされていく、とわたくしは思います。
実際、教科書にものっていない新しい金融商品を理解したり、日々うごく市場を見続けることはとても楽しかった。
パワハラまがいの上司や、セクハラ先輩にかこまれていても、わたくしには不思議とまったく気になりませんでしたの。
あとから振り返って気づいたのですが、だれに強制されたわけではないのですが、入社3年間は午後10時より前に会社を出ることはありませんでしたわ。
だって会社の重要書類を持ちだすことはできないでしょ?それから市場をうつす情報端末も会社にしかない。
いろんなことを学んでいて、気づいたら毎日10時になっていた、というわけ。
今は労働大臣が厳しくて?あまり残業できないと耳にしましたわ。
でも、これは当時のわたくしにとっては残業ではなかった・・・充実したすばらしい時間でしたわ。そう思うと今の若いかたはかわいそうな気もいたしますの。
そう、楽しいとき、充実しているときって時間を忘れますわよね。
そういう瞬間ってなかなか訪れない。とくにお仕事では。でも訪れたら、おもいっきりのめりこめばいいと思いますわ。命をかけて(なんてね)。
そしてそのことは、長く、長く、自分の中でいきいく、これはわたくしが保証いたしますわ。
その後もわたくしのキャリアにはいろいろなことがありましたが・・・それは機をあらためてお話させていただきます。
年を経て変わったことの一つに、自分の中にせっかく確立したこの金融知識と経験を、自分の営業成績のためだけではなく、世の中のために使いたいという思いが芽生えたことでしょうか。
我が国の人々にこの知識を使って貢献したい、と心から思うようになりましたの。
みなさま、わたくしに聞きたいこと、わたくしからほしいものは何かないかしら。
考えておいてくださいね。
それではごきげんよう!