マリーの部屋

人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。

マリーの部屋 ー お金のこと⑪続 プライベートバンカー

みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。


昨日の続き。
目黒のビストロミカミで、おいしいフレンチをいただきながら、プライベートバンカーのお話を伺いました。

(ブルゴーニュのピノ!)


(〆のフレッシュトマトのペペロンチーノ。みずみずしくて、辛くて、トマトのうまみたっぷり♡)


今回のロシアのウクライナ侵攻後に、株式市場をはじめ、世界中のマーケットが動いた顛末までまいりましたわね。


そのとき、「会社がもうかる」商品を売ってしまった営業マンが、お客様を失って、痛い思いをしたケースもあるというところまで伺いました。


果たして何を売っていたの?


「仕組み債です」


そのプライベートバンカーはおっしゃいました。


「マリーさん、素人はオプションを売ってはいけません」


知っているわ。それについては、詳しく書いたことがありますもの。


仕組み債を購入する=オプションを売る  恒等式です。


「仕組み債を販売すると、会社はもうかりますの?」


「はい、お客様が仕組み債の中で、オプションを売っているわけですが、
そのオプションを売った対価がいくらかは、決して素人にはわからないのです」


「仕組み債を購入しているお客様には、そのオプションの値段がわからないぶん、会社としては収益をとりやすいということになっているのです」


「だから、これを販売している営業は、その瞬間は「収益に貢献した」ということになるのですよ」


ところがです。
この市場の動乱。


仕組み債の中に入っている、オプションにより、お客様は
実損
をこうむったり、


すくなくとも、オプションの価値がうごくから
評価上のマイナス
をくらってしまったりするのです。


仕組み債って無数といえるくらい種類があるから、ここでは詳細は割愛いたします。


でも、もし、ご自身で仕組み債をもっていて、不安な場合には、わたくしまで内緒でメッセージをいただければと思います。わかる範囲で、アドバイスさせていただきますわ。


そのプライベートバンカーは言ったわ。
「だから、私は、上からいくらプレッシャーが来ても、絶対にお客様には仕組み債を販売しません」
よのなかの営業マンがみんな、こういうふうに考えればいいのにね。


「元本を減らさないように、資産を組み合わせる。
そして、将来のことを考えて、お子様ごとに何をどのような形で残すかアドバイスする。
そして何よりも大切なのは、相続税対策」


そうおっしゃっていました。
資産の置きどころが決まったら、あとは税金のお話ばかりみたいでしたわ。


ところで銀行の円建て普通預金にはお金をおいておきますの?
「ないないないないない」
とのことでした。


こういう富裕層のお客様は、お支払いする税金も莫大だそうです。それを毎年3月に支払うために、年度のはじめから、「税金費用の運用」とかもなさるんですって。もちろん納税に影響があっては大変ですから、「とにかく減らさない運用」を心がけるとか。


お客様によっては、税金用に別にポートフォリオを組むんですって。
へえ~。


でね、聞いてみましたの。
「すばらしいお考えでお仕事をなさっているのね。
で、最低金額でおいくらから、お預かりをお願いできるのかしら?」


「10億円といいたいところですが・・・お知り合いだし、5億円でいいですよ」


ご、ご、5億!!
あーなるほど、どうりで、こういうプライベートバンカーをそんじょそこらでは目にしないのね。
わたくしは5億なんてございません 笑


わたくしはこの方とお友達ですから、こうしてお話を聞くことがございますが、普通は接することもないのでしょう。


世の中の資産家は、このように、優秀な金融のプロがばっちり張り付いて、そして何世代にもわたって資産をお守りしていくのねえ。


あら、もう21時。
コロナですっかり出歩かなくなったせいか、夜も21時を過ぎると眠くなってしまいます。


おひらきにしましょう。


みなさまも資産保全にはお気をつけてね。もうけることとは違いますのよ。
減らさない。
円安にも気を付けてね(ドル建てで減っては残念)。


それではごきげんよう。


(前編はこちら!)

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