マリーの部屋 ー マリーのキャリア② 就職活動
みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら?
うふふ、わたくしのキャリアを系統だってお話ししようかと思っておりましたが、なんだかのびのびになってしまいまして。
いままで、あまりにいろいろなことがございましたもの。
でも、すべて、今から思えばいい思い出。
というか、ありがちな発言ですが、キャリアにおいて無駄な瞬間は一秒もなかったなあ、と思いますの。
わたくしのキャリアは大きく2つにわかれておりまして・・・。
前半:証券会社
後半:運用会社 ← いま、ここ
これはなんとなくそうなったわけではなくて、
自分が意思をもって、探し、選んだ結果でございます。
その選択の経緯は、またの機会に・・・。
で、今回は就職活動のことを、一生けんめい思い出しながらお話ししようと思いますの。
だいぶ、昔のお話しです 笑
大学では、国際金融を専攻いたしましたわ。
といっても大して勉強しませんでしたが・・・・(先生、ごめんなさい)
金融のゼミということで、先輩や同期の就職先は、金融機関ばっかり。
あと、官僚になる方も多かったですわ。
金融庁とか、財務省とか、(官僚ではないけど)日本銀行、政策投資銀行とか。
私が就職したいのは、やっぱり、都銀(いまのメガ銀)かな?と思ったところで、いろんな先輩たちからお話しをきく機会があって・・・
そこで言われましたの。
金融の先進国はアメリカ。
新しいビジネスが先行し、規制は後追いするから、官僚は後塵を拝している。
金融業界に行くなら、米系金融機関、一択でしょ、と。
なんかわたくしピピときてしまいまして、国家公務員一種を受けるのはやめて、外資系金融、とくにアメリカの金融機関の日本法人に的をしぼり、就職活動いたしましたの。
(この写真はロンドンですが・・・)
当時はインターネットがございませんでしたのよ。
信じられます?
就職活動のときは、リクルートや文化放送ブレーンとかいう会社がだした、いろいろな会社の就職情報がつまっている資料が送られてきて・・・
それも膨大な企業がはいっているので、一冊ではとてもおさまりきれません。
よって、業種別に、冊子がわかれておりました。
就活生には「百科事典」とよばれておりました。
本当に、本をならべると、幅が1メートルくらいになりましたの・・・。
それぞれの会社にアプライするためのはがきも同封されていて、それで、さらに細かい資料請求等するのです。
しかし、その中に外資系の金融機関は、ほぼ、ございませんでした。
わたくし、丸善(本屋)に参りまして、「外資系企業年鑑」を購入いたしました。
それで、かたっぱしから、代表電話にお電話いたしましたの。
外資系といっても、タイプはさまざま。
本社が大きくても、東京支店はちいさかったり、たんなる駐在拠点だったりして、新卒の採用などやっていない会社も多かったのでございます。
わたくし、英語が、ほぼできなかったのです。
ですから、代表番号にお電話をして、英語で対応された場合には、その場でガチャ切りしておりました。
当時は番号表示機能もございませんでしたし、家電からでしたので、余裕、です。
あはは。
それでも、日本で新卒採用をしている外資系金融機関は、片手以上にございまして、わたくしは順々に面接をうけていきました。
おもしろかったのは、当時の外資系金融、とくに米系証券は、いわゆる「肉食系」を求めているというのがわかったこと。
当初は、志望理由として
「研修がしっかりしていそう」
「米国の金融ノウハウを学びながら我が国に貢献したい」
「一緒に働く先輩たちが、魅力的にみえる」
というような、通り一片のことを申し上げておりました。
面接官たちは、つまらなそうな反応でしたわ・・・
そして、ばっさり途中で落とされたのです。
これは・・・と思い、途中から、志望理由を、
「外資系だから新卒でもお給料いっぱいもらえるし、英会話の勉強になる!お得!」
といいはじめたところ、非常に受けがよくて。
いくつかの会社でとんとん拍子に最終面接まで駆け上がりました。
マニュアルから外れることの大切さを、最初に学んだ瞬間でございました・・・。
で、いくつかの会社から内定をもらえそうになったのですが、どうやって選ぶのか、本当にわからなくて。
最初に内定、オファーレターをくださった会社に決めました。
その会社では、圧迫面接みたいなものもありましたのよ。
面接のとき、面接官がホワイトボードのマーカーを私の前において。
「俺に売ってみて」
わたくしがいろんなことを申し上げたのですが、たとえば、書き心地が最高なんです!ほら!とか。
その方は「いらない」と言い続けました。途中から、わたくしには、(こいつ買う気ぜったいない)と、見えました。
そして、わたくしがセールストークをくりかえしているうちに面接は終わってしまいました。
入社してから、なんとその方の部署に配属になったのです。それで聞いてみました。
「あのとき、私のセールストークでは買ってくださいませんでしたよね。なぜ合格させてくださり、部署に採用してくださったのでしょう?」
そうしたら、その方はおっしゃいました。
「マリーが、泣くかどうか試した。俺は泣く女とは仕事したくないから。」
女子は覚えておいてね。男性は基本的に、こう思っております。
わたくしの最初の就職の選択が正しかったのかどうか、今でもわかりません。
でも、その会社での日々がわたくしの社会人としての基盤をつくっているので、その選択は、今はわたくしの一部でございます。
就職活動について、思うんですの。
自分の希望も大切だけど、それ以上に「めぐりあわせ」って大切だなあって。
面接では、自分を出してみて。
おそらく、面接してくれる偉い人や、人事部は、過去に何万人もの人の面接をしている。
自然に、どんな人が自社にあうのか、わかるのよ。
だからね、来てください、っていってくれる会社にいく
つまり、
選ばない
というのも、一つのやり方だと思うのです。
面接官のほうが、あなたよりずっと百戦錬磨よ。
その百戦錬磨の人たちが、下す決断に、身をゆだねるのも一つのやりかたじゃないかしら?
入社してしばらくも、そう。
自分が希望していない部署に配属されたとして、それは、だれか「たくさんの人を過去みてきた」人が、あなたがその部署に合うと判断した結果でございます。
自分を出したうえで、
身をゆだねるのも大切。
そう思うのでございます。
がんばってね。
ごきげんよう。