みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。

わたくし、先週、本業関係で「知っているようでしらない債券の話」っていうセミナーをしましたの。
みなさま、運用といえば、株か投信と思われていることも多くて、あらためて債券が、いかに預金代替として優れているかというご説明をしました。

そうしたところ、セミナー後のアンケートで「仕組債について知りたい」というご意見がいくつもありまして、そして今日はそのテーマでお話してみようと思った次第です。
というか、仕組債は買ってはいけないので、そのことを早くお知らせしたくて。

仕組債は、日本国債、米国国債とはまったく違います。
なぜなら多くの場合、円で投資した元本が保証されないからです。南アフリカランドとか、エジプトポンドとかで保証なんて、「保証」とはいいません。
そんなことをいう営業ご担当者とお話されているのなら、いますぐ電話もメールも、着信拒否にすることをおすすめします。

地銀や証券会社によっては、
「仕組債は債券ですから、投信と違って「運用手数料」がかかりません」
とかいっているんですって。
信じがたいわ・・・・そのぶん、販売した瞬間に5％とか、儲けをとっているというのに・・・・。

わたくし、外資系証券にいるとき、5年以上にわたって仕組債をつくっていましたの。
ですから、いまでも仕組債をみた瞬間に、どのようなデリバティブが中にはいっているか、説明できる自信があります。
仕組債のプロでした。

そう、そんな私がいいます。
仕組債は買わないで。

証券会社や、地銀がもうかるだけで、あなたは搾取されています。

仕組み債の基本は、
投資家がオプションを売っている
ということにすぎません。

投資家がオプションを売る＝そのオプション料が仕組債の利回りに上乗せされている。

利回りが高いのは当然です。投資家がオプションを売って、そのオプション料が上乗せされているのが、仕組債ですから。

そして、そのオプションが損しなければましなのですが、
それなりに損する可能性のあるオプションだからこそ、オプション料が高くなって、クーポンが高くなるんです。

プロ機関投資家の世界では、オプション（種類は無数にあるんだけど）、オプション取引というのは行われています。

オプションを「売る」側は、いざとなったら、オプションの「買い」手にオプションを行使されるので、そのときちゃんとお金を払えるように、担保金を要求されます。

個人が純粋にオプションを取引することもできると言えばできますが、その時はプロ機関投資家と同様、担保金が要求されます。

証券会社にとっては、オプションを売らせるという、それなりの危険行為を投資家にさせるには、社内でものすごくややこしい「適合性の原則」を判断する決まりがありますし、担保金を迅速に得るのも手間がかかる。さらに、投資家だって、担保金を積むの、いやですよね。

その点仕組債は、仕組み債を買うときのお金がそのまま、担保にもなります。
仕組み債を買うとき払い込んだお金は、もちろん発行体に行きますが、オプションが買い手によって行使されてしまったら、つまり、投資家が損するときには、発行体が返してくれる元本から、そのオプション行使による損失を天引きして、投資家に返します。

つまり
仕組債＝債券価格として、その実そのぶん担保金を証券会社にとられて、オプション売りをしている
ということになります。

ちょっとは危険性がわかりましたかしら。
今回、私が「仕組債の説明難しいな～」と思ったのは、世の中にはすごくいろんな種類の仕組債があるからです。

でも本質は、「投資家によるオプション売り」
その担保金は「元本」

そして、そのオプション料の適正価格が、個人投資家にはわからないし、かくされているし。そう、金融庁も計算できないじゃないかな。
ぼられてるんです。
ものすごく証券会社、地銀はもうかっています。

みなさま、オプションを日頃から売買している機関投資家以外は、手をだしてはいけない、それが「仕組み債」です。
買わないほうが、賢明です。

おいしかったごはんシリーズ！

西麻布のイタリアン、「Trattoria Marie e Monti」のTボーンステーキ。
意外とリーズナブルで本格的なイタリアンでした。お客様は外国人ばかり。英語とイタリア語が飛び交っています（もちろん日本語も大丈夫）。
ここまではよかったのよ・・・このあと調子にのって、グラッパをのんじゃって・・
翌日おきあがれなかったわ・・・そんなのひさしぶり・・・
てか、グラッパのあとの記憶がほとんどないわ・・・反省・・・・。

ごきげんよう。