マリーの部屋

人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。

マリーの部屋 ー 植田日銀始動! 植田和男先生の思い出

みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしでしょうか。


昨日19:15からの、日銀新総裁、植田和男先生の就任記者会見ご覧になった?


わたくし、昨日たまたまネットを見ていて先生が1915から記者会見をされると直前に知って、何の予定もないので日経電子版から中継をみていたの。
何も夜の用事が入っていなくてよかったわ。
用事がたまたま入ってなくて、リアルタイムにテレビみられてよかった~っていうのは、WBC決勝戦と植田先生の就任記者会見くらいよ。


そう、わたくし大学時代には植田和男ゼミに所属しておりました。
先生のゼミは当時から人気で、面接試験を受けて合格しなければ入れませんでした。
わたくし、「国際金融理論」と「金融政策」を学ぶ、というのがかっこいいなあ。というくらいの軽い気持ちで受けてしまい、ついてくのはけっこう大変でしたわ・・・・


ゼミの授業は、日本語の本をほとんどつかいませんの。
英語の論文の一部を先生がコピーしてきてくださって、それをみんなで読み合わせて、議論をする、という形態。
わたくし、論文をよむのがとにかく大変で。英語も内容もよくわかりませんでしたもの。
よく卒業できたわ・・・


ゼミの仲間は楽しい人が多くて、今でもよく飲みにいきます。
週1回のゼミの後は、そんな仲間と飲みにいくのがとても楽しかったわ。本郷の安い居酒屋にいくのよ。飲んで食べて、3000円くらいの。
そんな安い飲み会にも先生はよく来てくださったわ。
安いお酒を一緒に飲んでくださったのがなつかしいわ。
卒業してから、先生は実はワインにとてもお詳しくてお好きなのを知って、当時よくやっすい「生レモンサワー」なんて一緒に飲んでくれたなあと感慨深く思ったものです。


植田先生の物静かな、ささやくような優しいしゃべりかた、わたくしが大学にいたころから変わらないわ。
基本的には静かな方なのですが、頭の回転はものすごく速い。


私がいままで会った人類の中で一番頭がいいわ。


ゼミで、金融理論を「行列」を使って議論したりするんだけど、先生は行列を暗算しちゃうのよ。そんな人はじめてみたわ・・・。


あとはね、先生が声をあらげたり、怒ったりしたのを見たことはないの。
怒ることあるのかしら。
お笑いになることはよくあったわ。


きのうの記者会見、いくつか印象的なことがあったのですが、その一つが
「座右の銘、困難なときによりどころとする言葉はありますか」という質問に対するこたえ。


そんな格言があるなんて聞いたことないわ、と心の中で思っていたら、先生は
「そのような座右の銘はございません」
とおっしゃっていて。
そうよ、気合とか、思い込み、とかそういうのとは無縁の方。
常にだれよりも優れた左脳をフル回転させて、問題を解決していくの。
ものすごく、先生らしい。


あとは、学者と金融政策担当者は何が違うか、という質問に対する答えも秀逸だったわ・・・。


今回の記者会見、非常にたくさんの経済理論、金融理論が含まれていました。
日銀総裁の会見なんだから当然ね。


今回の新総裁に興味をもって、金融理論とか勉強しなおそう、と考える方、いらっしゃるかも。論文を読んだり、基本的な教科書を読むのもいいと思うわ。


でもそうじゃない本で一つおすすめできるのは、黒田さんの前に総裁をやっていらっしゃった白川さんがお書きになった「中央銀行」という本。
実際の金融危機の現場の様子とかも出てきて、とてもおもしろい本です。


そして記者会見の冒頭で植田先生がおっしゃった、大切なこと。
「物価と金融システムの安定に全力をそそぐ」
これが日銀の使命よ。


なんだかなつかしく、そして「やっぱり先生しかこの大役を果たせる人はいないなあ」と、教え子として誇らしい気持ちになった1時間でした。


おいしかったランチシリーズ!
大手町プレイス2階の和食「蓮の庭」

天ぷら、おさしみ、焼き魚と3種類もおかずがついて、1300円!10ドル!
リーズナブルでとてもおいしかったわ。


それではみなさまごきげんよう。

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