みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。

わたくし最近Twitterを始めたと申し上げましたが・・・
そこには個人投資家、個人で資産運用をされている方がたくさんいらっしゃいますの。

ほら、わたくし金融にまつわるお仕事をいくつかしてまいりましたので、
どうも、大きく、とっても気になることがございます。
それは

「みなさま株式運用ばっか」

ということでございます。
わたくしの印象では、そのうち半分以上の方がS＆P500 かNasdaq、つまりアメリカ株でのご運用。
けっこう狭い範囲で運用されているなあと。
もちろんここ最近はマーケットが大きく動いている（しかも下方向に）阿鼻叫喚があふれています。

短期的な上下で稼ぐのが目的ならアリかと思いますわ。しかし、私が標榜するのは、老後を視野にいれた長期資産運用。
それには分散投資が欠かせません。

ご存じでしょうか。
アメリカの株式市場時価総額　約50兆ドル（いまはこれよりだいぶ低くなっちゃったけど）
アメリカの債券市場時価総額　約31兆ドル
（どちらも去年の後半あたりのデータ）

無視できないほど、債券市場の規模は大きいです。
債券市場には国が発行する債券である国債、企業が発行する債券である社債がございます。

いくつか代表的な違いを見ていきましょう。

①債券市場の最大の発行体は「国」
債券市場の中で一番発行残高が大きいのは「国」です。
日本国債とか、米国財務省証券とか。これらは、それぞれの国の政策金利の状況やあしもと、それから、それぞれの国の信用力を如実に表現します。金融市場全体の最重要ファクターです。
そのためプロの機関投資家が細かくモニターするのは、株式市場より、国債市場です。
ちなみに、「国」は株式を発行していません。
金融市場で「国」自体に投資をしたかったら、基本的に国債を買うことになります。

②債券には満期日がある。株式にはない。
債券は満期日がございます。どういうことかというと、その日に債券の額面を払い戻す日ということになります。

③債券取引所というのはない
株式と違って、債券は市場取引ではなく（東証とか、NY証券取引所）、相対の取引。何時に誰と取引を行ってもいいわけです。

④プロ機関投資家しか買えない債券も多い
個人に直接販売していない債券も多いです。そのため、債券の取引をするほとんどは、プロ機関投資家ということになります。
身近な感じがしないのは当然ですわよね。

⑤ひとつの企業が発行する株式は1種類、債券は何十～何百種類
たとえばGoogle、アルファベットの株式は1種類ですわよね。一方、2020年にアルファベットが発行したESG債券は、いろんな満期の債券があって、ぜんぶで6種類。さらに、普通の社債、ESG債、劣後債券・・・みたいに、債券といっても（万が一のときの）返済順位や資金の利用目的によっていくつも種類があります。担保付の社債もあります。

つまり、〇〇社の株といったら、1種類ですが、〇〇社の社債といったら、場合によっては何百種類もあるのです。

⑥債券を発行する企業は、必ずしも上場企業ではない
債券は買い手がいれば、上場していない企業でも、信用格付けが低い企業でも発行することができます。つまり、株式市場よりもたくさんの企業がひしめいています。

⑦株式は資本、債券は借金
簡単にいうと、ある企業が倒産した場合、債券の投資家に先にお金が返済されて、それでもあまった場合、株式投資家にもどることになります。
倒産するくらいですから、株式投資家にはほぼ何も残りませんので、株式を発行している企業が倒産したら、株はだいたい紙屑になります。

一方債券は「借金」ですので、お金が残っていたら戻ります。もちろん100％ではない可能性が高いですけどね。

⑧債券は最初から毎年の配当が決まっている。株式の配当は状況により変動
債券の配当（クーポン、利率）は最初から契約書に明確に記載されています。株式はその時の会社の業績その他によって配当がかわります。
英語では、債券はFixed Income（配当固定）と呼ばれています。

細かいことを挙げればきりがないけど、これらくらいをうっすらと知っていればいいかと思います。

満期があって、配当が決まっていて、万が一のとき返済順位が高いため、債券のほうが当然、株式よりも値段の動きがおとなしくなります。

債券が「安定資産」とよばれるゆえんのひとつは、ここにあります。

今日は文字ばっかりになっちゃったわ。
次回は、
債券価格は何が原因で動くか
というあたりをご説明しようと思います。

最後に最近いただいたおいしいもの♪
上司といった、グランドハイアットのOak Doorの「キューバンサンドイッチ」♪
鉄板で焼いてあるのよ。

有名な大好きな映画「The Chef」を思い出したわ。
キューバサンドイッチをキッチンカーでつくる有名シェフのロードムービー。コメディよ。
おいしそう！とみていると、スカーレットヨハンソンとかダスティンホフマンといった超有名俳優が出てきてびっくりします。
おなかがすいていないときに見てくださいませ。

続く！！