マリーの部屋

人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。

マリーの部屋 ー お金のこと⑦ 分散!分散!分散!

みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしでしょうか。


新しい米国大使、エマニュエルさんが着任されましたね。なかなか素敵な方よねえ。
オバマさんの側近だったし、バイデンさんとも直電ができて、頭もキレッキレのむちゃくちゃ大物なんですって。それにシカゴ市長もされてましたから、そうとう肝が据わった方なんでしょうね。とても60代にはみえない精悍さね。


エマニュエルさん、外務大臣や首相に会いにいくにも、大使館からてくてく歩いていらっしゃるんですって。さらに地下鉄とかにも乗りたがったりして。護衛の方はそうとう苦労されているって噂よ。


テレビでみたけどサングラスをかけて側近たちと霞が関を颯爽と歩かれるお姿、かっこよかったわ~。


本日はお金のお話の続きよ。
投資をされるとき、よく言われるのが
「卵をひとつのカゴに盛るな」
って言葉(格言?)。


卵をひとつのカゴに盛ると、そのカゴを落とした時にぜんぶ割れてしまいます。ですから複数のカゴに、わけて、盛っておきましょう、という教え。


投資の世界では、
「特定の商品だけに投資をするのではなく、複数の商品に投資を行い、リスクを分散させたほうがいい」
という教えになります。


そう、分散は、投資の基本。
もちろん、「これがいい!」って思って、ひとつだけに「集中投資」をする方もいらっしゃるでしょう。
でもね、それは投資というより「投機」に近いという側面もございます。
だって、だれも将来のことはわからないのよ。過去の記録があるだけ。


明日、予想もしなかったことがおこることも十分想定できるわ。
その銘柄に何かあったら、すべてを失ってしまう可能性もあるわ。
(2008年のリーマンブラザーズの株のように)


だからね、投資を行うには「分散」が基本なんだけど、
じゃあ、株を複数持ちましょう、ってそう思うのが普通だと思います。


たとえば、トヨタと、日産と、ホンダの株をもったらそれは分散になる?
たしかに3つの会社を持っているので、一つだけに賭けるよりは分散になっています。


ただ、どれも「日本」の「自動車業界」。
「日本株」になにか予想もしないことが起こったらどうなると思われますか?


世界中の「自動車業界」に想定外のことが起こったらどうなりますか?


おそらく、いいニュースでもわるいニュースでも、この3銘柄は同じ方向に動くと思われます。


そう考えると、リスクの分散にはあまりなっていない・・・ちょっと難しく言うと、銘柄間の相関が高すぎるのです。


そう、分散で大切なのは、
「あんまり関係していないもの(相関が低いもの)同士を複数もつ」ってこと。


たとえばのイメージですが、トヨタ(日本、自動車)とJPモルガン(米国、金融)とアストラゼネカ(英国、製薬)を持つような。業界も地域も違うものを持つほうが「分散」されている、といえます。


さらにこの例ではすべて「先進国」の「株式」なのですが、先進国だけではなく、成長率の高い「新興国」、さらに「株」だけではなく、「債券」も持たれるとより分散が効くということになります。


あとは、「上場株」だけではなく「未公開株」


株や債券という市場性の資産だけではなく、「不動産」とか、原油や金銀といった「コモディティ」をもつのも、いい分散となります。


あ、為替については、たんに「ドルを持つ」とかされないでくださいね。金利があまりつきませんから。ドルに投資をしたいのなら、ちゃんと金利もつく「米国国債」とかドル建ての資産を保有されることをおすすめいたします。


それからね、みなさま意外と意識されない分散がございまして・・・それが


「時間分散」


つまり、投資をするタイミング自体を分散させるの。
市場ってそのときそのときで動いて、資産同士によっては相関(関係性)が低いのですが、そもそもすべての資産の背後には「投資家」がいて「世相」があって。


その投資家や世相の動きによって、なんとなくすべての資産は同じ方向に動くこともよくあるの。


たとえば記憶に新しいコロナショック。
コロナの蔓延が2020年の春前に始まったときには大混乱したけど、その後すべての先進国の中央銀行が金融緩和を行いました。


つまり市場にはお金が潤沢に放出されましたの。
先進国の「マネー」は、全体で2-3倍になったはずでございます。


これの一部が金融市場に流れたのですから、株も債券もなんでも値上がりしました。
株や債券を買いたい!という資金が大量にありましたもの。


逆に今は、コロナが落ち着いて、米国や英国をはじめとした中央銀行が「金融緩和を縮小する」といいはじめたものだから、


株や債券の価格が全般的に下落


しております。


つまりね、タイミングによって市場はいろんな方向に動いて、あとから振り返ってはじめて「あの時買っておくのが正解だった」というのがわかるのです。


ある一時点でだけ投資をするというのは、あるいみ「投機」と言えるのかもしれません。


いろいろなタイミングで投資をすること
といいますか


「タイミングをみるのはプロ中のプロでもまず無理」
なので、
タイミングをみないというのが大切になります。


タイミングを考えないで投資をする一番の方法は「積み立て」です。


淡々と、毎月1万円、とか投資をするやり方が、一番賢いやりかた。
いい時も悪い時も淡々と投資するの。
実際本当に「いい時」だったのか、「悪い時」だったのか、というのは、その時が過去にならないとわからないんですもの。


銘柄の分散、地域の分散、業種の分散、資産の種類の分散、上場非上場の分散、実物資産と市場性資産の分散


それから、


時間分散。


これらの分散がとても大切になります。
相場に振り回されずに、正しく投資をされてね。


それではごきげんよう。

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