マリーの部屋 ー 外資系金融リストラ事情
みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。
先日、昔の部下から
「マリーさん、新聞報道にうちの会社、全世界で5%の従業員をリストラするって出ていましたけど、私その5%に入っちゃいました。話きいてください」
と連絡がきたの。
とうとう始まったわと思いました。
いままでも数年に一度、こういうことが起こってきたので、外資系金融界隈にいる人にとっては、意外性はない。
しかも、必ずしも成績で切られるわけではないので、そんなに悲壮感もなかったりするの。
怖いなあと思うのは、
こういう超大手のアメリカの外資系金融の場合、
「景気が本当に悪くなる前にリストラをする」
から。
つまり、強力な先行指標なのよ。
こういう、超大手米系外資系金融は、マーケットのプロなわけで、一般機関投資家よりもだいぶ前に景気の悪化を察知する。
そのタイミングでリストラすれば、クビになった従業員は、まだまだ業界内で仕事を見つけることが容易にできる。多くの金融機関はまだ採用を絞るまでには至っていないから。
そして会社も、本当に景気が悪くなったときには、すでにスリムな体制が出来上がっていて、追加リストラをしなくても乗り切ることができるのよ。
従業員も会社も安泰。
今はその準備をしている段階、というわけ。
その元部下の子と、青山でおしゃれランチをしたわ。
「マリーさん、せっかくのお休みだから、私ヨーロッパに1か月くらい旅行にいこうかと思って」
いいなあ。
外資系金融でリストラになると、年収以上の割増退職金もらえるしね。
「仕事は続けるけど、なんか、外資金融じゃなくてもいいような気がするんですよねえ。この機会によく考えてみます。」
ええ、仕事はまだまだあるわ。よく考えて。
人生は長いんだし。
「困ったらマリーさんに相談しますね!よろしくおねがいいたします!」
はい。
(青山のCICADAのカラマリの前菜。ぷっくりしっとりイカの中に、ツナやお野菜の詰め物がたっぷり入っているの)
そうよ、こんなこともなければ、毎日のお仕事に忙殺され、あっという間に何年も経ってしまう。
リストラされるって、一時金もらって、ちょっとお休みする、という意味もあるわ。
悔いのない選択を。
それではごきげんよう。