マリーの部屋

人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。

マリーの部屋 ー お金のこと㊹ ダブスコレバナス仕組債

みなさまごきげんよう。
お元気でお過ごしかしら。


わたくし先日、とある金融機関の東京支店長とミーティングがありましたの。
30年以上金融業界に身を置いている方。


その方が言い出したの。
「友人の金融庁の偉い人のところに、この間ふらりと遊びに行ったんだよね。」
あらゆる金融業界の上ってつながっているのね。


「そうしたら、開口一番、『君のところは仕組債なんて販売していないだろうね』と言われたよ。うちはぜんぜんやっていなかったからよかったけどね。」


わたくしが「さすがに金融庁の偉い方も仕組債の罪に気づいたんですね」というと


「やばいことに気づいて、徹底的につぶす、といっていたよ。」


ちょっとほっとしたのは私だけでしょうか。
仕組み債券は、リスクがちゃんと説明されていない(説明されていても、たいしたことがないように聞こえる)のと、仕組み債組成をしている証券会社(含む外資系)がものすごく儲けている(リスクとリターンが見合っていない)のが問題なのよ。


何を隠そう、わたくし、以前外資系金融にいたとき、仕組み債をつくる仕事をしておりましたの。
そのとき叩き出した莫大な収益を思い出し、反省を込めて、仕組債に反対します。
私が証券会社をやめて、機関投資家向け運用会社に仕事を変えたのも、仕組債に対する疑問と、仕組債で大損する投資家を2008年の金融危機のとき見たのがきっかけになります。


最近話題になっている「ダブスコ」
「ダブルスコープ」という銘柄を、何がきっかけかわかりませんが、運用経験が浅い方々が信用取引で購入されて、自己破産に至るほど大損をしたというお話。


わたくしはTwitterを覗いていて知ったくらいなので、実際の問題の大きさはわからないわ。
でも、個人が1銘柄に集中投資をして、しかも手持ちのお金以上に(信用取引で)ポジションをとるだなんて・・・・
自己破産を考えている方もいらっしゃいました。


いきなり集中投資・信用取引をするなんて、金融取引の基本をご存じないとしか思えないし、素人相手に、信用取引をゆるす証券会社もどうかしていると思うわ。


わたくし、昔リーマン・ブラザーズの株をもっておりまして、2008年9月15日に破産法申請されたときに、価値がゼロになりました。
その前の日まで、ちゃんと短期信用格付けもA格あったのに、です。


そう、どんな立派な企業でも一日にして倒産する、という事件はある。



だから、分散投資が投資の基本なわけです。


もし、なにかとても買いたい銘柄がある場合には、「その銘柄の値段がゼロになった場合」ということを想定して購入してください。
(1000銘柄に分散投資していたら、1社くらいつぶれでも損失は小さいことはわかりますわよね。)


信用=レバレッジなわけですが、レバナスも同様に、レバレッジをかけて値動きが大きいものを購入しているってことです。
ナスダックの指数が倒産することはないのですが、レバレッジをかけているので、値動きによってはゼロに近くなることも当然ある。
過去のグラフなんて関係ありません。
なぜなら「最安値更新!」「最高値更新!」ということが常に市場では起こるからです。


「最安値更新!」になった場合のことを覚悟して買ってください。
そういう意味では、宝くじやパチンコの代わりに買うっていうのはアリだと思うわ。
投信だから、追証で破産、ってことにはならず、ゼロになっちゃうだけですから。


ダブスコ=個別銘柄の信用取引は危険度が極めて高く、場合によっては自己破産
レバナス=値動きが大きく危険だが、ギャンブルとしてはあり?ゼロを覚悟で。
仕組債=買う意味はまずない(買った瞬間にぼったくられている)


私の心は、だいぶこの数日でささくれだったわ。
いたいけな一般人がたくさん損をしているんですもの・・・


そんな私をすくってくれたのは「大人の女子会」!
同僚の女性たちとフレンチにいったのよ。

(虎ノ門シャルキュ。フォアグラのパテ♡)


ああ、楽しかった。
ささくれだった心はお酒で癒したいわね・・・


それではみなさま、金融取引にはきをつけて。
ごきげんよう。

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